漁業調査船「たじま」業務日記

沿岸定線観測(平成20年4月8-9日)

調査日時:平成20年4月8-9日
総航海距離:240海里(約444km)
調査定点:13点+補間点7点
調査用具:水温塩分計・水温計・透明度板・採水器
調査内容:①海底または推進500mまでの水温・塩分計測
②透明度の測定
③深層海水の採取採取(最も沖合の定点)
④改良型ノルパックネットによる卵稚仔の採集(沿岸寄りの14定点)
調査目的:暖・冷水域における海況の変化を把握し、これらの情報をもとに海況変動の法則性を解析して、主要な水産資源の漁場形成および海況予報に関わる海況の季節的・経年的変動の傾向を予測すること、また、多獲性浮魚類であるイワシ類・スルメイカ・マアジ・マサバ等の卵・稚仔の分布状況、並びに各年の分布に関する情報の蓄積から明らかとなる卵・稚仔の分布の経年変化を把握することを目的としています。

改良型ノルパックネット、巻揚げ中

写真は海中から出てくる直前です。まさに卵稚仔(卵や仔)を網ですくうといった感じですね。

回収作業中

このとき、ネットの内側に付着したものを、ネットの外から海水をかけて下へ流します。

採集ビンへ

ネット下側に寄せ集めたものを採集ビンへ移しホルマリンで固定します。

ネットが付いていない

最終の観測点にて、今回のノルパックネットに取付けていた「ろ水計」を使って数回垂直曳きを行います。これはこのろ水計の今航海における基準数を算出するためです。この基準と各ノルパックネット使用時のろ水計数値を比較してネット内を通過した海水量をより正確に推定します。