漁業調査船「たじま」業務日記
沖合定線調査(平成20年3月7-8日)
総航海距離:240海里(約444km)
調査定点:13点
調査用具:水温塩分計・水温計・透明度板・ノルパックネット・採水器
調査内容: ①海底または水深500mまでの水温・塩分計測
②透明度の測定
③深層海水の採取(最も沖合の定点)
④ノルパックネットによる卵稚仔採集(沿岸寄りの7定点)
調査目的:暖・冷水域における海況の変化を把握し、これらの情報をもとに海況変動の法則性解析して、主要な水産資源の漁場形成および海況予報に関わる海況の季節的・経年的変動の傾向を予測すること、さらに、日本海における多獲性魚類であるスルメイカ、イワシ、マアジ、マサバ等の卵稚仔の分布状況を調査するとともに、これら魚種等の資源変動を予測するための海洋基礎情報を獲得することを目的としています。
採水器の投入
今回は深層海水の採取で使用する採水器についてです。ワイヤーへの取付は上下2点で行いますが、写真の下側はしっかりネジで締め付けて固定します。上側(船員の手側)はワイヤーに対して引掛けるような感じです。
収容
奥側の船員が取り外そうとしているのが錘(メッセンジャー)です。採水器が所定層に到達後、メッセンジャーを投入して採水器上側の固定用ピンを衝撃で外します。そうすると採水器は下側のネジで固定されている箇所を支点に倒れ採水器の上下にある採水口を閉じます。この写真手前側船員の右手側が上の写真の上側です。
冷たいです
収容後、ラックに固定して中の深層海水をサンプル瓶に移します。今回採取した水深680m水温は0.5℃でしたので、船上に回収した時点でも2℃くらいではなかったかと思います。
沖合底びき網漁船
観測点移動中に出会った曳網中の底びき船です。水鳥が集まってます。