漁業調査船「たじま」業務日記

沖合定線調査(平成19年8月27-29日)

総航海距離:363海里(約672km)
調査定点:18点
調査用具:水温塩分計・水温計・透明度板・採水器
調査内容: ①海底または水深500mまでの水温・塩分計測
②透明度の測定
③深層海水の採取(最も沖合の定点)
④表層海水の採取(沿岸寄りの8定点)
調査目的:暖・冷水域における海況の変化を把握し、これらの情報をもとに海況変動の法則性を解析して、主要な水産資源の漁場形成および海況予報に関わる海況の季節的・経年的変動の傾向を予測することを目的としています。

水温・塩分の測定

水温塩分計を用いて水深500mまでの観測を行います。繰り出すワイヤーの長さと水深とが必ずしも一致するものではなく、写真のようにワイヤーの角度を計りワイヤーを延ばして補正します。

表面海水の採取

今回の航海では、沿岸寄りの8定点で表面海水を採取し、赤潮原因プランクトンの検鏡を行いました。

St.7(北緯37°20′、東経134°20′)で採取した表面海水です。

メッセンジャー

この業務日誌の観測でたびたび登場する器具です。深層海水を採取する際に、「採水器の開口部を閉じるため」にワイヤー伝いに落下させる錘のことで、メッセンジャーと呼ばれます。