漁業調査船「たじま」業務日記

日本海西部ズワイガニ等調査(平成19年7月9~18日)

調査目的:(財)漁港漁場漁村技術研究所の委託を受けて、日本海西部海域におけるズワイガニ既設保護礁での現地調査を実施し、広域漁場整備の計画策定に係る基礎資料を得る。
調査海域:兵庫県豊岡市沖 ズワイガニ保護礁設置海域
使用漁具・調査機器:かご延べ縄(かご数 20個×2連)、水温塩分計、スミス・マッキンタイヤ型採泥器、ROV(水中カメラロボット)
調査方法:①漁獲調査・・・カニかご試験操業を実施し、保護礁近辺におけるズワイガニの分布状態を把握する。
②生息環境調査・・・水温塩分計やスミス・マッキンタイヤ型採泥器を用いて、水質、底質、海底餌料生物等の調査を行う。
③視認調査・・・ROV(水中カメラロボット)により保護礁周辺のズワイガニや底生生物の蝟集状況を観察する。

カニかご投入の準備をしています。1連につき20個のかごを取付けます。

生息環境を調査するため、スミス・マッキンタイヤ型採泥器を海底まで降ろし海底の泥を採取します。写真は海中投入直前です。

ROV投入前に、まず本船の魚探で魚礁位置を確認して、その位置をレーダー画面にプロット(マーキング)します。緑色のマーカーが位置を確認した魚礁です。

これが魚探で見る海底の魚礁の様子(航行中)です。調査海域には数種類の魚礁が入っているのですが、画面上一番大きいものは高さが6m近くあります。

魚礁の拡大画面(停船中)です。赤いライン状に見える、海底とは全く別の構造物として魚礁が映っています。横長に見えるのは、時間の経過に伴う画像送りのためで、実際には上と同じものです。

目視観察を行うROV(Remotely Operated Vehicle)です。右下の銀色の四つのライトに囲まれている透明な半球の中がビデオカメラで、青い筒の中にある小さなスクリューを使って移動します。

「たじま」の作業甲板開口部よりROVを海上へ投入します。さあ、潜航開始です。

「たじま」船内に仮設したオペレーションルームです。ここでモニターを見ながらROVを操縦します。写真では見えにくいですが、モニターに海底の魚礁が映し出されています。