漁業調査船「たじま」業務日記

ベニズワイガニ調査

ベニズワイガニ調査
年月日:令和2年5月21日~22日、6月2日~4日
調査目的:
日本海において桁網およびカニ篭による採集調査を行い、ベニズワイガニの水深帯別の分布密度や
  甲幅組成を継続的に把握する。
調査海域:香住沖水深900m~1,700m
調査漁具:①深海用桁網、②カニ篭(資源調査用篭)

準備

深海用桁網の準備をしています。この日はとてもいい凪で朝日が綺麗でした。

入網物

桁網で採集された漁獲物です。目的のベニズワイガニの他、ボール状になったイソギンチャクやヒトデ、ビニール袋などのゴミも混ざっており、これらを種類ごとに分別していきます。

エサ取付け

カニ篭の準備をしています。エサにはサバを用い、上面の入口の下に4つずつ吊します。

センサー取付け

ベニズワイガニの生息域の水温、篭の沈降速度等を測るため決まった篭にセンサー(写真中央)を取付けます。

準備完了!

カニ篭の準備が完了しました。船長からの投下指示を待ちます。篭の投下後、一晩おいて翌朝から引揚げていきます。

1番篭が!!

2,000mほどロープを巻いたところで1番篭が揚がってきました。写真に写っているのはベテラン船員です。慣れた手つきでの作業です。

手たぐり

今回のカニ篭のロープは全長4,000m。全て船員が手でたぐり、次の調査点ですぐ投下出来るように丁寧にコイルします。

カニ篭オープン!

たくさんのベニズワイガニが入っていました。

すぐに

獲れたカニは研究員が手早く計測していきます。スピードが命です。

ちょっと失礼

脱皮が近づいているかどうか確認するため、口にある1つの部位(付属肢)を取り出します。

第2顎肢

取り出した第2顎肢と呼ばれる付属肢です。左側に突き出た部分を顕微鏡で観察します。

二皮(フタカワ)

脱皮を直前に控えた二皮のカニが見つかりました。

プチッと

硬度計でベニズワイガニの硬度を測ります。この時のカニは柔らかかったそうです。

活魚試験

篭で獲れたカニの一部を持ち帰り、活魚試験を実施しています。