漁業調査船「たじま」業務日記

底びき漁期前調査

調査年月日:平成24年8月8~9日および17~21日
調査目的:日御碕沖から但馬沖にかけてトロール網による試験操業を実施し、ハタハタ、アカガレイ等の分布状況、体長組成等の生物情報を取得します。エチゼンクラゲの出現状況についても情報収集します。
調査海域:日御碕沖~但馬沖に設定した5エリア
使用漁具:「たじま」所有の着底トロール網
調査内容:設定したエリア内の観測点付近でトロール網による試験操業を実施し、入網物について魚種別個体数・総重量の計測と、主要種のパンチング、精密測定標本の確保を行います。またトロール入網物中におけるエチゼンクラゲの出現状況を記録します。今回の調査結果の詳細について漁業者の皆様には、8/27に報告予定です。操業の参考にして頂ければ幸いです。

5エリアで試験操業

写真右からKエリア(8/8、9操業)、Cエリア(8/17、21操業)、上がってEエリア(8/19操業)、Dエリア(8/18操業)、一番左がFエリア(8/20操業)です。5エリアで延べ24回の試験操業を実施しました。

漁撈・調査区画

このスペースでは、魚群探知機からのデータや網に取り付けてあるネットレコーダー等からの「網の状態」を知ることのできる細かな情報(海底から網までの距離等)が送られてきてパネルで確認することができます。

魚群探知機(写真は50kHz)

強い反応は赤く表現されるように設定してあり、ほぼ水平に赤く見えるのが海底です。200m付近の層に反応も見え、海底に出ている反応の中に濃い部分も見られます。これがハタハタの反応ではないか!ということで網を入れました。

総重量1t超え!!(試験網としては、大漁です!)

先の魚探の映像時に操業した網が上がってきました。写真でもハタハタが多いのが分かるように総重量約1080Kgの内、約790kgがハタハタでした。

選別作業開始!

大量のハタハタの中から他の魚種もしっかりと選別し、データを記録します。この作業を積み重ねることで早期に海の小さな変化に気付くことができます。

エチゼンクラゲ

今回の調査では3年ぶりにエチゼンクラゲの入網がありました。隠岐周辺は15定点中8点で1~4個体確認されました。