漁業調査船「たじま」業務日記

ホタルイカ・ハタハタ調査

調査年月日:平成23年04月12・13日
調査目的:香住沖において半中層トロール網による試験操業を実施し、ホタルイカを採取して来遊状況をモニタリングする。また、プランクトンネットを使用してオキアミなどの出現状況を把握する。
調査海域:香住沖(水深175~250m)
使用漁具:「たじま」所有の調査用半中層トロール網(コッドエンド16節)
MTDネット(複数個のプランクトンネットを同時に水平多層曳きして、プランクトンの鉛直分布を調べることができます。
北海道大学の故・元田茂教授が開発されたネットでMoToDaの頭文字を取ってこの名前が付けられています。)
調査内容:調査用半中層トロール網による試験操業(3ノット、30分曳き)

MTDネット調査

4月12日に行った、ネットを使っての餌となる生物の調査です。今回は海底寄りに3層設定して、各水深ポイント毎に行いました。

計量魚探の画像

右上①周波数200kHz、左上②38kHz、右下③200kHzデータから38kHzにも反応のある部分を消した図です。③の囲ったところにホタルイカや餌となるプランクトン群集と見られる反応が出ています。

真直ぐ北上して

香住沖を真直ぐ北上しながら記録した画像です。図中①~③で示した水深帯でトロール網による試験操業を行いました。

プロッター画像

同心円の中心が自船位置で水深240mで操業中です。レーダー画像も合成表示してあり、黄色の点がホタルイカ漁をしている沖合底びき網漁船です。2つの船団が異なる水深帯で操業しているのがわかります。

漁獲物①(水深240m)

水深240mでは漁獲物のほとんどがホタルイカでした。

漁獲物②(水深200m)

水深200mではホタルイカの漁獲は僅かで、キュウリエソが主体となりました。キュウリエソは体長6cm以下の小魚ですが、うきぶくろを持つため、魚探にはっきり映ります。