漁業調査船「たじま」業務日記
混獲防除漁具改良試験(水中ビデオカメラ装着)
調査年月日:平成22年11月17・18・24・25・30日、12月1・6・13・21日
調査目的:カレイ類幼稚魚の混獲を防止する底びき網の開発を行う。
調査海域:香住沖(水深120~175・220m)
使用漁具:魚用駆け廻し網(たじま所有)・水中ビデオカメラ(県漁連所有)
調査内容:網にカメラを装着して操業し、改良部位、特にグランドロープ(吊り岩)の状態や付近でのカレイ類等の動きを把握すると共に、漁獲物の量や大きさにより効果の確認を行う。
網の大きさ
最初に水中ビデオカメラを取り付けて操業し目的の場所が映るように調整した後、網を改良するために陸上に揚げて広げているところです。写真は袖と呼ばれるまだ筒になっていない部分で、左右合わせると約85mあります。
打ち廻し中~1
航行しながらロープ先端に付けた大きなタルを海に投入し、片舷のロープが半分ほど出たところで最初の曲がりです。写真のわずかに見える航跡でも旋回中であることがわかると思います。
打ち廻し中~2
先に出た片舷のロープが終わり、切替えて網と接続します。ストッパーを外すと写真下側の網が勢いよく出て行きます。その後、反対のロープも出ます。
曳網開始
最初に投入したタルまで戻り、回収してロープ先端を船体に持直して曳き始めます。この時、海中ではロープと網でひし形を形成しています。
約50分経過
左右の漕ぎ綱が寄り平行になりました。俗に「手が寄った」と表現される状態です。曳網から揚網に移る直前です。
網が揚がってきました!
写真は、網口近くに取り付けられている水中ビデオカメラです。水中での重量がゼロになるようフロート(浮き)を付けてあります。取付に際して角度も微妙に調整しています。
ホタルイカ
写真は、12月6日、水深220m帯でクモヒトデに混じって少しだけ入網したホタルイカです。1月後半から本格的に漁が始まります。
網直し
水中ビデオカメラに網が引っ掛って破れたため、沖で応急処置をしていた箇所を港で直しています。船員は船の運航だけでなく、このような技術も必要とされます。