漁業調査船「たじま」業務日記

ベニズワイ調査

調査年月日:平成22年6月14~17日
調査目的:現在漁場に存在するベニズワイの資源状況を把握するため、個体数、甲幅、雌雄比等の情報を収集する。
調査海域:兵庫県但馬沖ベニズワイ操業海域(今回の調査は水深800・1000・1200・1300・1500・1700m帯で実施)
使用漁具および用具:深海用桁網(底びき網の一種)、カニ篭および水温塩分計
調査方法:深海用桁網およびカニ篭試験操業を実施

深海から

桁を揚げて船体に固定しました。そこから揚網機で桁網に付いているロープを巻上げます。この時点ではどんな生物が入網しているか確認できません。

測定中

網全体が揚がりました。写真中央上の黄色い物がテンションメーターで、全体の重さを測ります。コッドエンド近くを吊上げ、網に付着している余分な泥などを海水を掛けて流します。

いつもの?

漁獲物を選別しています。調査水深が深いためか獲れた魚も少し見た目が違います。

大小様々な

調査対象魚種のベニズワイです。網をひくことで、篭では採捕できない稚ガニを獲ることが可能です。

カニ篭艤装

今回使用するカニ篭漁具です。左側の篭は調査用で従来から使用していましたが、右側の篭は漁具試験用に漁業者が使用する篭と同型です。2連分の仕掛けを合わせると、ロープの長さは12,000mにもなります。

揚げ篭

船首付近よりタル(浮標)を掴んでロープを巻上げます。篭が揚がってきました!ロープ(幹縄)から篭を外し切替えて後方の電動巻揚げ機につなげます。

せーのっ!

写真⑥より切替後作業デッキに取込みます。篭の底部を開いてカニを出します。

多忙

取込んだカニを雌雄に選別し測定しています。カニの数が多いため、次の篭が来るまでの時間にできるだけ計測を終わらせようと研究員も忙しくなります。測定が終わったカニは直ちに放流します。