漁業調査船「たじま」業務日記
駆け廻し網漁具改良試験(平成21年11月19、24、30日、12月2、8、25日)
調査年月日:平成21年11月19、24、30日、12月2、8、25日
調査目的:エチゼンクラゲの混獲を防止する底びき網の開発を行う。
調査海域:香住沖(水深130~175・250m)
使用漁具:カニ用駆け廻し網(たじま所有)・水中ビデオカメラ(県漁連所有)
調査内容:網にカメラを装着して操業し、改良部位の網成りや網内でのクラゲ・カニの動きを把握する。
投網前の準備
網全体の様子です。トロール漁法とは違い、はじめに網が出る方向に整理します(この場合、左袖からです)。奥に今回使用するカメラが見えています。
細工
①の写真奥に写っていたカメラです。カラービニールひもは水中で撮影部位やクラゲの通り道などを確認するための目印です。
駆け廻しスタート
はじめに一人では持てないほど大きなタル(浮き)を落とします。これを目印にロープ→網→ロープの順で船を走らせながら出し、海底に大きな正方形を描きます。
打ち廻し(駆け廻し)
タル(浮き)を落としてからロープを繰り出します。このとき船は9~10ノットで走っているためロープは勢いよく出て行きます。
曲がり
正方形を描くため舵をきります。この時ロープの張り具合を確認しながら船を操ります。曲がるタイミングは片舷ロープ全体の中央付近です。
切り替え
片舷ロープを出し終えると船速を落としてトロールウインチの張りを緩め、網袖に付いているロープと連結します。その後再び船を走らせ網を出し、反対側の片舷ロープも繰り出します。
えい網中
反対側のロープを出し終える頃、はじめに落としたタル(浮き)を引き上げます。その後ゆっくりと60分くらいかけて網を曳きます。ハの字に開いたロープは、網が閉じるに従って平行になります。
入網物
大型のエチゼンクラゲが、なぜ袖網のスリットからうまく抜けなかったのか調べます。カニやカレイなどは計測後放流します。