『兵庫県漁業慣行録』は、1889年（明治22年）に兵庫県勧業課が編さんしました。数十年、数百年にわたって蓄積された兵庫県漁業の実態に即した旧例慣行を調査・編成することは、施策として漁業の改良を進める上で必要であり、県下の勧業上も非常に重要なことでした。

また、本書には、漁業が近代化する明治30年代以前の古い兵庫県漁業のありさまが記録されており、現在まで墨書の本として長期間にわたって保管されていることは、記録としての価値が高いのみならず、歴史的にも非常に貴重です。

その内容は、漁民の間で守られてきた掟や違反した場合の処分方法、獲った魚の販売先と販売の方法、漁具、漁場、漁法や禁止されていた漁法、労働編成等です。

このたび、一般の方にも広く知っていただくために、WEB版（PDFファイル）で公表します。

原本は「兵庫県公館県政資料館」に収められています。

　なお、目録の淡水漁業之部※淡巻16、※淡巻17については、1941年（昭和16年）に活字印刷で翻刻されたもので補っています。

鹹水漁業之部（海面漁業）

淡水漁業之部（内水面漁業）