研究員・普及員業務日誌
サケ・マス類のふ化が現在進行中(内水面漁業センター)
10月から11月にかけて採卵した、通常タイプのヤマメ・アマゴ・イワナ・ニジマスに加え、原種ヤマメや高温耐性ニジマスの卵が続々とふ化し始めています。
ヤマメの 発眼卵:11月12日撮影(10月20日採卵)↓
積算水温※が300°Cくらいになると黒い目が見えてきて発眼卵となり、400°Cくらいでふ化し始めます。
ふ化仔魚:11月26日撮影↓
ふ化直後の仔魚は、お腹に栄養分(卵黄)の入った大きな袋(卵黄嚢)を持っており、あまり動かずに底の方で卵黄を吸収しながら成長します。
卵黄を吸収すると浮き上がってエサを食べ始め、姿・形が親に似てきます。呼び方も「仔魚」から「稚魚」へと変わり、ふ化後2年目の水無月を迎えるころ、塩焼きで食べるのにちょうどよい大きさになります。
朝来市内の小学5年生のみなさん、自然いっぱいの内水面漁業センターで、ヤマメ・アマゴのつかみ取りと塩焼き体験学習はいかがですか?
つかまえた魚を食べて、炭火でじっくりと焼いた魚のおいしさを味わい、命の大切さに思いをはせて下さい。
お待ちしています。
※:毎朝測定する水温の累積値を「積算水温」といいます。ふ化するまでの日数は水温によりますが、発眼、ふ化までの積算水温は、魚種毎にほぼ一定しています。水温が高ければふ化までの日数が短く、低ければ長くなります。
黒い目が見えてきた卵を「発眼卵」、そして一般的には、ふ化直後から卵黄吸収までを「仔魚」、浮き上がって泳ぎ始めることを「浮上」、浮上して餌を食べ始める頃からを「稚魚」と呼んでいます。その後は成長するにつれて「幼魚」、「成魚」、そして成熟を迎えると「親魚」と呼んでいます。